2011年9月30日金曜日

ANA子会社のストライキが何故批判されるのか?

このストライキの件、何故か批判的な意見をよく目にします。
ストライキは労働者の権利だとか何だとか、小難しい話は置いといて、要するに「労働条件が悪いから良くしろ。でないと働かないぞ」と言っているわけです。

こういう行動はもっと広まるべきです。
労働条件とは与えられる物ではなく勝ち取るものであるべきです。
丁度つい先日に書いた記事で、「定時上がりを徹底する」という内容を書いてますが、それの発展形がストライキと言えると思います。

ANA子会社のパイロットの給料は、恐らく本社のパイロットよりもはるかに安いと思います。
業種は違えど下請けで苦しんだことがあるので、何となく同じようなものだと推測します。

安さを実現するにはそういう労働者も必要なのかもしれませんが、本社の人間と同じ技術を持って、同じように仕事をしているにも関わらず、生活のレベルが全然違うなんて納得できないに決まってます。
下請けなので当然「仲介料」という名目の費用が発生しているのでしょうが、もしかすると、その額があまりにも酷いのではないでしょうか。
直請けの業者が孫請けに仕事を振る際に、半分くらいピンハネしてるという話を聞いたことがあります。

今回のストライキの件、問題点となるのは、あの「背面飛行」の直後だということです。
背面飛行をしたのが子会社のパイロットなのか、本社のパイロットなのかは知りませんが、利用するお客さんにしてみれば、どっちでも同じことです。
なので、このタイミングでストライキなんて言ってしまうと、「人殺しかけといて今度はストライキかよ!」みたいな批判が起こってしまうんだと思います。

恐らくその子会社は背面飛行とは無関係だと思います。もし関係していれば、ストライキどころではなく謝罪と反省から強い態度には出られないでしょう。

全て推測に過ぎませんが、この子会社を安易に攻め立てていいものではないと思いますし、むしろこういう行動は今の日本に足りないものだと思うので、もっと賞賛してもいいとさえ思います。

本当にストライキが起これば多くのお客さんやそれに関わる人達に迷惑がかかることになるでしょう。
でも、これはストライキを起こした子会社が悪いのではなく、ANA本社の子会社に対する扱いの悪さが原因で起こったことです。
攻められるべきは本社です。

日本ではあまり馴染みのないことなので、「何仕事休んでんだ!」というような意見もあるかと思いますが、こういうことはもっと当たり前に起こるべきです。
日本は便利すぎる国です。不便を許しません。
でも、便利の裏側には過酷な労働があります。
少しの不便を受け入れることで、過酷な労働から少しずつ開放され、結果的に自分自身の労働環境にもゆとりができてくるのではないかと思います。

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